はじめに
「ビジネスを始めたけど、お金の管理や会計が苦手で心配…」という方は多いのではないでしょうか。特に数字に対して苦手意識を持っている人にとって、会計や財務管理は大きなハードルに感じられます。しかし、ビジネスの健全な運営には、適切なお金の流れを把握し、管理することが不可欠です。
このブログでは、数字が苦手な方でも簡単に取り組める会計やお金の管理法を紹介します。シンプルなクラウド会計ツールやエクセル表を活用しながら、基本的なお金の流れを管理する方法を解説します。無理なく始められる方法を取り入れ、安心してビジネスを成長させましょう。
1. なぜお金の管理が重要なのか?
お金の管理が苦手な人にとって、最初の疑問は「なぜこんなにお金の管理が大切なのか?」という点かもしれません。ビジネスを健全に運営するためには、お金の流れを把握することが不可欠です。適切な財務管理ができていないと、気付かないうちに赤字が続いていたり、資金不足に陥ったりするリスクが高まります。
お金の管理の主な目的は次の通りです。
・キャッシュフローの把握:ビジネスのお金がどこから入り、どこに出ているのかを明確に把握すること。
・コスト削減と収益向上:どの部分にコストがかかっているかを知り、必要に応じてコストを削減し、収益を最大化する方法を見つけること。
・ビジネスの健全性:財務状況を把握することで、ビジネスが健康な状態かどうかを確認し、将来的なリスクを未然に防ぐこと。
お金の管理は難しいことではなく、正しいツールや方法を使えば、誰でも簡単に始めることができます。
2. シンプルなエクセル表を使ったお金の管理方法
数字に苦手意識がある方でも、まずはシンプルなエクセル表を使ってお金の流れを整理するところから始めるのが効果的です。エクセル表を活用すれば、収入や支出を整理して可視化することができ、お金の管理がぐっと簡単になります。
ステップ1:収入と支出を記録する
まずは、ビジネスの収入と支出を記録するシートを作成します。エクセルでは、以下のようなシンプルな項目で始めると良いでしょう。
このように、日付ごとに収入と支出を記録していきます。エクセルの基本的な計算機能を使えば、合計金額や収益の差額を自動で計算してくれるので、手動で計算する必要はありません。
ステップ2:収支のバランスを確認する
エクセル表に収入と支出を記録したら、定期的に収支のバランスを確認します。たとえば、1ヶ月ごとに収入と支出の合計を計算し、その結果を比較して、利益が出ているのか、赤字になっているのかを確認します。
簡単な数式を使って、次のように月ごとの収支を計算できます。
これにより、お金の流れを常に把握して、どの時点でどれだけ利益が出ているかを確認できます。
ステップ3:固定費と変動費に分ける
支出をさらに細かく分析するために、固定費と変動費に分けて管理する方法もおすすめです。
・固定費:毎月一定の金額がかかる費用(賃料、光熱費、給与など)。
・変動費:月ごとに変動する費用(仕入れ費用、広告費、材料費など)。
エクセルシートでは、固定費と変動費を分けて記録することで、どの部分でコストを削減できるかが明確になります。変動費の中で無駄な支出がないかを見直し、コストカットできる部分を探すのがポイントです。
3. クラウド会計ツールの活用
エクセルに慣れてきたら、次のステップとしてクラウド会計ツールを導入するのもおすすめです。クラウド会計ツールは、手動での記録や計算の手間を大幅に減らし、自動でお金の管理をしてくれる強力なツールです。
クラウド会計ツールのメリット
・自動化:銀行口座やクレジットカードと連携することで、収入や支出を自動で取り込み、記帳の手間を省けます。
・リアルタイムで財務状況を把握:いつでもどこでもインターネット環境があれば、ビジネスの財務状況をリアルタイムで確認できます。
・税務対応が簡単:確定申告の際に必要なデータが簡単に出力でき、税理士とのやり取りもスムーズに進められます。
主要なクラウド会計ツールの紹介
クラウド会計ツールには、初心者向けの使いやすいものがたくさんあります。以下のツールは特にビジネス初心者に人気です。
・freee:日本国内で非常に人気のあるクラウド会計ツール。使いやすさに定評があり、銀行口座との連携も簡単です。確定申告や給与計算の機能も備えており、ビジネスの規模に応じてプランを選ぶことができます。
・マネーフォワード クラウド:こちらも銀行口座やクレジットカードの連携がスムーズで、自動的に収支を記録してくれます。クラウド上でのデータ管理が可能なため、会計作業の効率化が期待できます。
・QuickBooks(クイックブックス):特にアメリカなど海外で広く使われているツールですが、日本国内でも多くの利用者がいます。国際ビジネスを展開する場合にも便利です。
4. 簡単な財務管理の基本指標
財務管理を簡単にするためには、いくつかの基本的な指標を把握しておくことが役立ちます。以下に、初心者でも理解しやすい指標を紹介します。
4.1 キャッシュフロー
キャッシュフローとは、ビジネスの現金の流れを指します。具体的には、現金がどのようにビジネスに入り、どこに出て行っているのかを表す指標です。キャッシュフローを把握することで、現金の不足や余剰を予測し、適切な資金管理ができます。
4.2 売上高利益率
売上高利益率は、売上に対する利益の割合を示す指標です。この指標を使って、自分のビジネスがどれだけ効率的に利益を生み出しているかを確認できます。計算式は次の通りです。
売上高利益率を計算することで、ビジネスの収益性を把握し、改善すべき部分があるかを確認できます。例えば、利益率が低い場合は、コスト削減や価格設定の見直しが必要かもしれません。
4.3 損益分岐点
損益分岐点は、ビジネスが黒字に転じるために必要な売上を示す指標です。つまり、ビジネスが利益を出すために最低限達成しなければならない売上が損益分岐点です。この指標を知ることで、目標となる売上額を明確に設定し、ビジネスを黒字化するための計画を立てることができます。損益分岐点の計算式は以下の通りです。
例えば、固定費が50万円、変動費率が30%の場合、ビジネスが黒字になるためには、約71万円の売上が必要になります。
4.4 流動比率
流動比率は、ビジネスが短期的な支払いに対してどれだけの資産を持っているかを示す指標です。流動比率が高いほど、支払い能力が高いことを意味します。計算式は次の通りです。
流動比率が100%以上であれば、短期的な債務に対する支払い能力があると判断できます。
5. お金の管理を続けるためのポイント
簡単な方法でお金の管理を始めたら、次はそれを継続することが重要です。以下のポイントを意識することで、日々のお金の管理を効率よく行うことができます。
5.1 定期的なチェック
収支の記録を毎日または毎週定期的にチェックする習慣をつけましょう。特に支出が多くなる時期や、キャンペーンを実施した後には、きちんとお金の流れを確認し、無駄がないか見直すことが大切です。小さな見落としでも積み重なると大きな損失になる可能性があります。
5.2 自動化できる部分はツールに任せる
手作業での記帳や計算はミスの原因になりやすく、手間もかかります。そこで、自動化できる部分はクラウド会計ツールに任せるのがおすすめです。銀行口座やクレジットカードと連携することで、自動でデータを取り込んで整理してくれるため、時間を大幅に節約できます。
5.3 税理士等、会計事務所や専門家のサポートを活用する
数字に苦手意識が強い場合や、より詳細な管理が必要な場合は、税理士等、会計事務所や財務の専門家に相談することも一つの選択肢です。特に税務に関しては、専門家の助けを借りることで、ミスや抜け漏れを防ぎ、ビジネスに集中できる環境を整えましょう。
まとめ
数字が苦手でも、お金の管理はシンプルなツールや方法を使えば、誰でも簡単に始められます。エクセルを使った収支の記録や、クラウド会計ツールを活用することで、手間を省きつつ財務管理を効率化できます。また、基本的な財務指標を押さえておくことで、ビジネスの健全性を常に把握し、的確な判断を下せるようになります。
お金の管理を適切に行い、健全なキャッシュフローを維持することが、ビジネスの成長を支える大きな力になります。次回は最終回として、第10回「ビジネスを続けるために:サポートとコミュニティの重要性」をお届けします。起業の孤独感を克服し、同じ志を持つ女性たちとつながることの重要性や、無料・低コストで利用できるサポートツールやコミュニティの紹介を通して、ビジネスを長く続けるためのヒントをお伝えします。
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